樹脂ベアリング(プラスチックベアリング)コラム

プラスチックのクリープってなに?

樹脂ベアリング(プラスチックベアリング)コラム

 「クリープ」

初めて聞いた時は粉末乳製品しか思いつきませんでした。(笑)
(若い人にはわからないかな?)

あと、車のクリープ現象。これはオートマチック車でエンジンがかかっていてギヤがドライブに入っているとアクセルを踏まなくても車が進んでしまうという現象。これも今回のメルマガとは関係ありませんでした。。。


今回は、どちらとも違うプラスチック材料に関してのクリープについて少しお話させて頂きます。

●定義

一定の荷重をかけると時間とともに変形していく現象
このような現象をクリープと呼びます。
(コールドフローと呼ぶこともあるそうです)


クリープには大きく分けて以下のようなパターンがあります。

【1】回帰
 →圧力(荷重)を開放すると材質の物性によっては形状変化がある程度元に戻る

【2】永久変形
 →元の形状にはもどらない

【3】破壊
 →クリープが進み破壊される


イメージとして

【1】マシュマロ
 指で押さえると変形するが、指を放すと元に戻る

【2】粘土
 力を加えると体積は変わらないがその部分だけ形状変化が起こり、力を開放しても元に戻らない

【3】豆腐
 力を加え続けると最初は形状変化が起こるが最終的には破損してしまいます
 (但し上記のマシュマロ、粘土でも同じ現象が起こります。)

クリープの発生は材質、圧力のかかり方、温度、時間、等の諸条件によって変わります。

特に一定の条件下では温度に依存するところが大きく、材質、圧力、時間が同一条件であれば、温度が高くなればなるほどクリープは発生しやすくなります。
これらの現象はプラスチック、金属問わずどちらにも発生します。

また、クリープが発生しやすい材質、しにくい材質というのもあります。
おおまかに分けると硬いものは発生しにくく、柔らかいものは発生しやすいようです。(硬度や圧縮強さを参考にしてください)


●耐クリープ特性

耐クリープ特性が高い程、クリープが発生しにくくなります。
プラスチックでは、熱硬化性樹脂(フェノール、エポキシ等)のほうが熱可塑性樹脂より耐クリープ特性があります。

熱可塑性樹脂の中でも圧縮強度から見ると

 PEEK>PPS>POM>PET>PP>PE>PTFE

と、このような順で耐クリープ特性があります。

■プラスチックボールベアリングとクリープの関係

ここからは弊社で製造しているプラスチックボールベアリングとクリープの関係について説明させて頂きます。

プラスチックボールベアリングでは荷重がかかりすぎるとクリープ現象の影響でベアリングの命であるボールが回転する軌道輪の溝部分に濁点がつく場合があります。これは摩耗とは違い、溝が凸凹になりボールが動こうとする力を止めようとする抵抗が働きます。

これによって、ベアリングの回転不良が起こり、ベアリングの破損など機械に悪い影響を及ぼします。

●弊社の取り組み

弊社と共同研究している大学においてベアリング用のボールで素材に圧力をかけるとその部分は濁点がつくが、ある程度のところで進行が止まり、それ以上凹まないという条件があるという事がわかってきました(但し過度の荷重をかけると破壊されてダメになりますが・・・)


そこで我々は軌道輪のボールが通るR溝について、ボールに対してクリープが発生しにくい条件のR形状があるのではないかという事に着目し、現在も大学と共同研究を続けております。

ちなみに金属のベアリングのR溝形状は長年の実績をもとにボール径に対して最適なRの比率がだいたい決まっております。我々も未完成ですが材質ごとにそこまで追求していきたいと考えております。

 

樹脂ベアリングコラム TOPへ

資料請求・お問合せはこちら

ページの先頭へ

  • 鹿島化学金属の取り組み
  • 会社案内
  • 採用情報
  • プライバシーポリシー
  • リンク集
  • ご注文の流れ
  • 資料請求・お問合せ