カーボン

樹脂ベアリング(樹脂軸受)に使われる材料であるカーボンの特徴です。
材質にどのような特徴があるかご確認ください。

カーボンの概要

カーボンは元素記号「C」で表されるように炭素のことを指し、弊社で取り扱うカーボンはカーボングラファイト（黒鉛）です。

カーボンの特徴

<自己潤滑性>

カーボンは層状結晶構造により自己潤滑性があるため、油やグリスを必要とせず無潤滑で使用することができます。無潤滑状態のカーボンは他材質に比べて摩擦係数が低く、摺動性能が高いことも特徴の一つです。

<耐熱性>

熱による機械的強度や摺動特性の変化がほとんどありません。ベアリングとして使用する際は、フルボール形状であればMAX350℃まで使用可能です。リテーナー仕様の場合は、カーボン製のリテーナーは製作できないのでカーボンの外内輪にPEEKやPTFEなどのリテーナーを組み合わせるのですが、耐熱温度はそのリテーナーの材質に依存します。
（例えばカーボンの外内輪にPEEKのリテーナーの組合せの場合、カーボン自体は350℃まで保つのですがPEEKが200℃程までしか保たないため、耐熱温度は200℃程度となります。）

<耐薬品性>

一部の強酸を除きますが、薬品への耐性が高く、薬品に侵されにくい性質を有しています。

<熱線膨張係数が低い>

熱線膨張係数とは温度の上昇に寄っての物体の長さや体積が膨張する割合のことです。カーボンはこの係数が非常に低く、寸法安定性があり、加工の際にも精度が出しやすい材質になります。また上記に加え熱伝導性も良いので温度の急激な変化による割れなどの発生もほとんどありません。

 

以上が大きな特徴になります。

カーボンは硬い材質なため、落としたりなど衝撃を加えたときに割れや欠けが発生しやすいことが弱点ですが、軸受として使用するには非常に優秀な材料です。

 

オススメ度
◎充分おすすめできる　○普通におすすめ　△使用できるがおすすめしない　×使用不可

注）薬品については種類や濃度等ご相談ください。

カーボンの耐温度性能

オススメ度
☆最もオススメ　◎とてもオススメ　○普通にオススメ　△使用できるがオススメしない　×使用不可

注）ベアリングの形状が変わります。

 

 

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