弊社でのセラミックベアリングの位置づけは、プラスチックベアリングでは使用できない条件下で使えるベアリングとして考えております。
セラミックベアリングの特長
・プラスチックベアリングよりも高負荷、高回転数に耐えられる
・耐熱温度が高い
・基本的に潤滑が要らない
・錆びない
・耐薬品性に優れており腐食しない
・非磁性
・熱や給水などによる寸法変化がなく寸法が安定している
セラミックベアリングの導入事例
半導体装置の搬送機構用セラミックベアリング(日本製) 半導体部品製造装置に使われる日本製セラミックベアリングです。回転させながら真空処理を行うのですが、その回転機構に使用頂いております。 詳細はこちら |
荷重・回転数
プラスチックベアリングと比較すると、高負荷・高回転数に耐えられますが、一般的な金属ベアリング(SUJ2)よりは許容条件が低いです。
耐熱温度
弊社セラミックベアリングは、軌道輪ジルコニア、ボールを窒化珪素、保持器を樹脂で製作しております。
ジルコニアセラミックは最高使用温度約1200℃となりますが、保持器を樹脂で製作しているため、ベアリング自体の耐熱温度は樹脂の耐熱温度に依存します。
セラミックがもつ高い耐熱性が必要な場合には、保持器の無いフルボール形状のベアリングがございます。
ただし、フルボール形状は回転時にボール同士が接触するため、超低速回転でのみご使用いただけます。
潤滑
セラミックベアリングは基本的に無潤滑で使用できますが、水中や薬液中あるいはオイルバスや定期的なグリース塗布という状況下でも、問題なく使えます。
錆び・腐食
サビや腐食の心配がなく、安心してご使用いただけます。
ただし、耐蝕性に関しては「ジルコニア(ZrO2)」「窒化珪素(Si3N4)」「炭化珪素(SiC)」それぞれ、質によって耐性が異なります。
すべてのセラミックがすべての薬液環境下で使えるのではなく、薬品に応じた材質選定が必要です。
非磁性
一般的なセラミックは磁性を持たず、非磁性が求められる環境下で使用できます。
寸法安定性
ジルコニアセラミックはファインセラミックスの中では熱線膨張係数が高い方ですが、プラスチックと比べると熱線膨張係数が1桁低いです。
金属と比べても熱線膨張係数はほぼ同じもしくは少し低く、低温度による寸法変化が少ない材料なので、金属の一般公差でベアリングが製作できます。
また、熱線膨張が金属とあまり変わらないので金属部品と組み合わせて使えることも、ジルコニアセラミックスの特長です。
サイズ展開
弊社ジルコニアセラミックベアリングは自社で成型から焼成まで行い、Made in Japanのセラミックベアリングとしてご提供しております。
現在の対応サイズは最小688(外径φ16 内径φ8)、最大6205(外径52 内径φ25)ですが、今後はそれ以上のサイズ、およびミニチュアも製作していく予定です。(時期は未定)
国産セラミックベアリング以外にも海外OEM製も販売しております。
こちらは様々なサイズをご提供しておりますので、お問い合わせください。
各種証明書
国産セラミックベアリングはSDSやRoHS等、各種証明書の発行は可能ですが、海外OEM製は証明書の発行ができません。
弊社ホームページコラム欄にセラミックベアリングとプラスチックベアリングの違いに関して記載しております。そちらも併せてご覧ください。
セラミックベアリングとプラスチックベアリングの違い
※保持器はセラミック仕様に出来ません。 下記参照の上、御指示願います。 |
標準仕様
軌道輪 | ジルコニアセラミック |
ボール | 窒化珪素 |
保持器 | 充填材入PTFE |
PEEK | |
他、用途に合わせて選定 |
主な寸法表
|
|
取扱商品一覧TOPへ