フィルムシートの搬送用に使用された調心ベアリングです。
ローラーが完全に液体に浸かってしまうため、ベアリングをプラスチックやセラミックなど耐薬品性のあるものに出来ないかというお問合せでした。
搬送ラインのイメージとしては以下のような形です。
もともとはラジアルベアリングを使用するような設計でしたが、シートの張力でローラーに若干のたわみが生じる可能性があったため、でたわんだ際にも芯が取れるように調心タイプのベアリングを提案いたしました。
ただ通常の調心ベアリングだと許容荷重を超えてしまったため、上記写真のような二層構造の調心ベアリングで耐荷重性能を向上させました。
フィルムシートの搬送など上下ローラーを使用するラインでは、このようにシートによる張力が発生するケースが多いです。
金属ベアリングを使用する場合は全く気にする必要のないような張力でも、樹脂ベアリングの場合は偏摩耗が生じたり、回転不良の原因に繋がったりします。
これは樹脂ベアリングが金属ベアリングに比べて耐荷重性能が低いことが理由です。
但し、そういった場合には調心タイプのベアリングを使用していただければ、解決することも多いので、樹脂ベアリングを上下ローラーなどに使用したいとお考えの方はぜひ、お問合せ頂ければと思います。
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