
概要説明
染色や染織の工程では、布や繊維を染めるために大量の水分やさまざまな薬液が使われます。そのため、機械の部品には「サビにくさ・腐食のしにくさ」が求められます。
特に布を導くローラーやガイドの部分に使われるベアリングは、常に濡れたり薬液がかかったりする過酷な場所にあります。
金属のベアリングではサビや腐食で固まってしまったり回転不良をおこしたり、中の油が漏れ出して製品を汚したりすることが大きな課題でした。
こうした環境において、樹脂ベアリングは安定した機械の動きと製品の品質を守るために選ばれています。
使用例
・フィルムシートの搬送ローラー用調心樹脂ベアリング(二層構造)
特徴
- 水分や薬液がかかってもサビない
染色工程では、水や染色液、助剤、酸・アルカリなどの薬液が日常的に使用されます。金属製ベアリングでは、水分や薬液による錆や腐食が発生しやすく、回転性能の低下や設備停止の原因となることがあります。
樹脂ベアリングは金属を使用しないため、水分や薬液が付着しても錆びる心配がありません。腐食による性能低下を抑え、長期間にわたって安定した回転性能を維持することで、設備の信頼性向上に貢献します。
- 油を使わないので、製品を汚さない
ベアリングとは、回転する軸を支える軸受部品です。一般的な金属ベアリングでは潤滑のためにグリスを使用しますが、染色・染織装置ではグリス漏れによる布や繊維への油汚れが品質不良につながる場合があります。
樹脂ベアリングは自己潤滑性を持つ材料を採用しているため、無給油で使用できます。潤滑油による製品汚染リスクを低減できるため、品質管理が求められる染色・染織工程でも安心して使用できます。
- スムーズな搬送で生地への負担を軽減
染色・染織装置では、生地を均一に搬送することが製品品質を維持するために重要です。ローラーやガイド部の回転が不安定になると、生地の蛇行やシワ、張力のばらつきが発生する原因となります。
樹脂ベアリングは安定した回転性能を維持できるため、ローラーやガイド部の動きをスムーズに保ちます。生地への負担を軽減し、安定した搬送を実現することで、品質の向上と不良品の削減に貢献します。
- 長寿命で設備の安定稼働に貢献
水分や薬液の影響を受けやすい環境では、金属製ベアリングは劣化が早く、交換頻度が高くなる傾向があります。
樹脂ベアリングは耐水性・耐薬品性に優れているため、過酷な環境でも長期間にわたって安定した性能を維持できます。部品交換による設備停止を減らし、生産ラインの安定稼働とランニングコストの削減につながります。
- メンテナンスフリーで保守作業を削減
従来の金属ベアリングでは、定期的な給油や錆の点検、部品交換などのメンテナンスが必要となります。
樹脂ベアリングは無給油で使用でき、腐食しにくいため、日常的な保守作業を大幅に削減できます。設備停止時間の短縮や保全作業の効率化を実現し、メンテナンスコストの削減にも貢献します。
樹脂ベアリングが染色・染織装置に適している理由
染色・染織装置では、布や繊維を染色・加工するために大量の水や染料、薬液が使用されます。そのため、装置内部は常に高湿度で、ベアリングには水分や薬液が付着しやすい過酷な環境となっています。
布を搬送するローラーやガイド部に使用されるベアリングは、設備の安定した動作を支える重要な部品です。しかし、一般的な金属ベアリングでは、水分や薬液による錆や腐食が発生しやすく、回転不良や設備停止の原因となることがあります。また、潤滑用グリスの漏れによって布地を汚染し、製品不良につながるケースも少なくありません。
樹脂ベアリングは優れた耐水性・耐薬品性を備え、無給油で使用できるため、安定した設備稼働と製品品質の維持に大きく貢献します。


