ブッシュの内径に螺旋溝を施した製品です。
使用用途としては様々です。
- 摩耗紛対策
軸と樹脂ブッシュが摺動する際に発生した摩耗紛を、この溝を通して外部へ排出する方法です。
軽負荷の場合は摩耗紛がほとんど発生しません。しかし負荷が大きい場合は、どうしても摩耗紛が発生してしまいます。
この溝で摩耗粉全てを排出できるわけではありませんが、溝が無いブッシュに比べると長寿命での使用を図ることができます。 - 異物対策
使用環境によっては、異物などが混入するケースもございます。
それがシャフトとすべり軸受の隙間に入り込んでしまうと、摺動時に両方を傷つけたり、回転不良を起こしたりしてしまうことがあるため、異物を溝へ追いやり、損傷を防ぐことを目的とします。 - 油溝としての使用
基本的にプラスチック製のベアリングはグリスレスで使用できますが、屋外で使用の際、軸が通常のSS材、あるいはS45C材などの場合、油溝として使用することで金属軸の錆の発生を防ぐことができます。
あるいは、できるだけ長く使用したいという場合にあえて潤滑剤用に溝を設けることもあります。
潤滑剤ではなく、水を連続で流すような使用方法も実績としてあります。
多くは異物排出への対策として、溝を設けることが多いです。
形状は螺旋状だけでなく、縦溝や横溝でのパターンでも製作可能です。
写真はフェノール材にて製作しておりますが、熱可塑性樹脂での製作も可能です。
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